【書評】『新装版 感情を整える』(桜井章一)|“感情”こそが勝負を決める

麻雀本
新装版 感情を整える 表紙

人は「感情」によって壊れ、「感情」によって救われる。
― 伝説の雀士・桜井章一が語る「感情」と向き合う生き方

📘 本書の概要

  • タイトル:新装版 感情を整える
  • 著者:桜井章一(伝説の雀士・勝負師)
  • 出版社:PHP研究所
  • ページ数:208ページ

💡 「感情のコントロール」ではなく「感情との共存」

桜井氏は本書で、「感情を制御しよう」とする現代的な考え方を否定しています。

感情は抑えるものではない。
受け入れて、流して、整えるものだ。

勝負の場では、喜びも怒りも不安もすぐに顔に出る人間は“読まれやすい”。だからこそ、湧き上がる感情と距離を取る技術が必要なのです。

🀄 麻雀と感情の深い関係

本書には、麻雀における実戦的な話もいくつか登場します。

  • ツキがないときほど「感情の整え方」が問われる
  • 無理にツイているフリをする人は「見抜かれる」
  • 「感情に負ける人」が勝負にも負ける

つまり、メンタルが整っていない者に、ツキは微笑まないという教訓が詰まっているのです。

🧠 印象に残った言葉

「怒りは、未熟な心の叫びだ」

怒りは本能的な防衛反応ですが、それに支配される人は“自分の弱さ”をさらけ出しているにすぎない。本当に強い人は、怒りを内に秘めるだけの余裕を持つべきだと語ります。

「心を整えるには、“型”を持て」

「感情は気分だが、“型”は軸である」日々同じリズム、ルーティン、判断基準を持つことで、感情に振り回されずに済むという考えは、まさに勝負師の智慧です。

👤 こんな人におすすめ!

  • ✔ 麻雀や勝負事でメンタルがブレがちな人
  • ✔ イライラや焦りを抱えがちな社会人
  • ✔ 桜井章一氏の“勝負哲学”に触れてみたい人

また、麻雀を打つ方なら必ず「腑に落ちる」言葉があるはず。勝つために必要なのは技術だけではないと気づかせてくれる一冊です。

📝 まとめ|「勝負に勝つ」よりも「自分に勝つ」ために

『新装版 感情を整える』は、単なる自己啓発書でも勝負の技術書でもありません。

自分という“心の勝負師”とどう付き合うかを、静かに、しかし力強く教えてくれる本です。

「運」は外からやってくるが、
「感情」は自分の中にある。
その差に気づいたとき、人は強くなれる。

人生も麻雀も、勝つために必要なのは、まず“心の整え方”なのかもしれません。

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